ポストクロッシングの話

今年は今までやってみたくても躊躇していたようなこともどんどんやってみよう、と年始に決意して、まずやってみたのがポストクロッシングでした。

ポストクロッシングというのは、自分の住所を登録して、世界中の登録者たちとポストカードを交換する、いわば1通かぎりの文通のようなものです。世界中の人とやりとりするので、使う言語は基本的に英語になります。

英語で文通というとヘビーに聞こえますが、実際は「既製品のポストカードを用意する」、「ランダムで選ばれた相手の住所と好きなメッセージを軽く書く」「AIRMAILと書いて70円切手を貼って投函する」これだけなので、シンプルです!

なんとなく誰かに手紙が書きたいという気持ちがあったことと、英語をふわっと勉強しているのでいい機会になりそうなこと、今までいろんな場面で買ってきたポストカードを捨てられずにとってあったことが重なって、たまたまネットで見つけた時にこれだ!と思ったのがきっかけでした。


思ったよりも気軽に楽しめる

ポストクロッシングの基本的なシステムで面白いのは、誰かにカードを送ればもちろん自分もカードを受け取れるのですが、それは自分が送った相手からではないというところです。

つまり、自分が送る相手の人とカードを交換するというわけではないので、簡単に言うと「めちゃ一方的なカードを送って」「めちゃ一方的なカードが来る」みたいな状況になります。

初めて知った時は交換するのかな、と思ったのでちょっとびっくりしたのですが、やってみると「交換ではない」というだけで相手に対して気負ってしまう気持ちがわりと減ることを実感しました。なんというか、この1回限りだと思うと「文法まちがっててもいいや、好きなように書いちゃえ」感が増すんですよね。(私はですが…)

気軽だな、と思う理由がもう一つあって、基本的にポストカードでやりとりをするので裏面はすべて絵柄、表の半分は宛名や切手で埋まってしまいます。必然的にメッセージが書けるのは表面の半分程度になるんですよね。要するに長い文章を考える必要が無いんです。

「こんにちは、私は日本の××です。こちらはわりと寒いです。」ぐらいでもう半分埋まってる感じです。

母国語でない言語で手紙を書くことに対してハードルが下がるなあ、とやっていて思いました。


見ず知らずの人の気遣いに触れると、思ったより感動する

ポストクロッシングにはプロフィールページがあって、そこに自分の情報を好きに載せることができるのですが、自己紹介と一緒に「こんなカードが好き!こんなのくれたら嬉しい!」という情報を載せている人が多いです。(例えば「アートが好き」「海の写真や、町の風景が好き」「食べ物のカードちょうだい」などなど)

自分が送るときは相手のプロフィールページを見て、好きそうなものを手持ちのカードの中からこれかなーこれかなーと迷うわけなんですが…逆に自分が受け取るカードもそうで、プロフィールを読んで考えて選んでくれたんだなあというカードが来ると、想像以上に感動します。自分の英語に自信がない分、通じてる!という喜びもあります。

私はプロフィールに「あなたが住んでいる街の風景のカード」「食べ物の写真のカード」「ビーチや海のカード、とくにヤシの木が好き」などなどいろいろ貰ったら嬉しいカードを挙げてみていたのですが、初めて受け取ったカードが夕暮れをバックにした海とヤシの木の好みドストライクなカードでした。「私の好みをまったく知らない人が汲んでくれたんだなあ」とじーんと来ました。

もちろん相手はランダムで選ばれるのでストライクなものばかりが来るわけではないんですが、数枚カードを受け取ってみて今のところ来て悲しくなるようなものは1つもありませんでした。

プロフィールには「手書きのアルファベットが好きだからあなたの字を見せてください」とも書いているんですが、中には「フィンランドから送ってるよ!こっちはすごい寒い、じゃあね」みたいな内容のめちゃくちゃ字が汚い人なんかも居て、それはそれで「字きたな!フィンランド寒そ~!」という感じで楽しんでいます。笑


長い趣味として気長に楽しめそう

ポストクロッシングはノルマのようなものはなくて、好きな時に住所を引いて書いて投函、ちょっと経つと誰かから来る、というのが繰り返されるだけなので、文通系の文化にしてはかなり自分のタイミングで、生活に合わせて楽しんでいけそうなところも気に入っています。

相手が受け取ったカードを登録することで自分もカードを受け取る権利が発生するシステムなので、初めてカードを受け取るまではわりと時間がかかるため、せっかちな人には向いていないとも言えそうですが…(相手のポストに到着する→相手が登録する→自分の住所がだれかに引かれる→相手が投函する、という相手ありきの流れが必要なので…)

私が1通目を送ったのは1月上旬でしたが、はじめてのカードを受け取ったのは2月の中旬でした。それからはぼちぼち、2週間に1回ぐらい届いている感じです。カードを送ったことを忘れていたころに「ん?おお!来てる!」ぐらいの感じで、日常に思いがけず変化が起こる感じも気に入ってます。


英語ができなくても大丈夫そう

英語がどうしても無理だよ~という場合は国内限定でもできるみたいなので、英語必須!という訳でもなさそうです。私は異文化を感じたいのと、英語が好きなのでそういう設定にはしていませんが…(あと住所がまるわかりなので、国内はちょっと怖い)

私は英語が堪能という訳ではまったくないので、その時々で使いたい表現を探しながら書いている感じです。最初はこの表現で合っているのか、果たしてこの文章が伝わっているのかと結構不安でしたが、最近は「外国人から手紙をもらった時に文法が間違ってるぐらいで怒ったりする?単語が分かれば言いたいことは伝わるのでは?」ぐらいに気を抜いて書いています。私は過去に送った文面を写真で保存していますが、すでに文法間違い(冠詞だったり、三単現のs付け忘れであったり)をいくつか見つけています…笑

その時その時でちゃんとチェックはするんですが、後から気づくんですよね。でも、特に気にしないことにしています。

ただの趣味なので、気負いすぎて面白みが減ったら本末転倒ですしね。


やってみようかなという人はぜひ

ポストクロッシングは公式サイトが英語なのがネックですが、いろいろな方がかなりわかりやすくチュートリアルを書いてくれているので、それに沿えば簡単に始められました。プロフィールを考えるのに少し時間がかかりましたが、そのぐらいです。

親切なサイトやブログがたくさんありますので、このブログにHow toを載せるつもりはありませんが、これから時々ポストクロッシングに関して自分がやってみたことに触れようかな、と思っています。

気になった方は、ゆるい趣味を一つ増やすぐらいの気持ちでどうでしょうか。全く知らない人との薄めの交流、日常に思いがけず変化が出て面白いですよ!

Postcrossingの始め方とその使い方(1)アカウントを取得しよう | 青空書簡

Postcrossing(ポストクロッシング、通称ポスクロ)とは、海外の人と実際にポストカードをランダムに送り合うサービスです。切手を貼ってカードにメッセージを書いて郵便ポストに投函するというなんともアナログですが、文通好きな人はきっとはまるはず。 ただ、海外のサービスなので日本語版がなく、英語が苦手…という人にはちょっと敷居が高いですよね。なのでとりあえず簡単なアカウントの取得方法と使い方をご紹介したいと思います。Postcrossingの特徴 以前、これは楽しい!世界の誰かにポストカードを送って、誰かから受け取る「Postcrossing」を始めてみました - sorariumでも紹介したのですが、改めて。 基本的には、海外にポストカードを送り、海外からポストカードを受け取ります。海外へ送るための送料は、日本からだとアルゼンチンでもフランスでも台湾でもポルトガルでも、ポストカードは一律70円。 なので、用意するのはポストカードと70円切手と後はペンのみで始められます!簡単! 登録したら、最初に5枠が与えられます。(これは自分がポストカードを送り続けると増えていきます)ここからが面白いのですが、自分で送る相手は決められません。Sendボタンを押すと、ランダムに世界中のどこかの国の誰かをくじのように引き当てます。引いた分だけ枠が減ります。5回引いたら、最初の枠は終わりなのでそれ以上引くことはできません。 上記のように、引いた人のプロフィールと住所が表示されるので、プロフィールやお気に入りカードを見ながら、その人宛のポストカードを選び、メッセージを書いて切手を貼って投函。大事なのは、個別にPOSTCARD IDがふられるので、そのIDを必ずポストカードに書いておくこと。 そうすると、数日〜数週間後に受け取った相手が、IDをウェブ上で登録し、メッセージを送ってくるので、届いたことがこちらにもわかります。届いたら、再び枠が増えるので、また送ることが出来るようになります。 同様に自分をランダムに引いた誰かからポストカードが届いたら、そのIDを登録しメッセージを送ってあげます。これをずっと繰り返していきます。 特定の相手とやり取りするのではないのが特徴ですね。私がAさんに送っても、こちらにはAさんから届くのではなく、全然別のBさんから届きます。

青空書簡

こちらの青空書簡さんはかなり親切でお世話になりましたので、ポスクロが気になった方におすすめです!

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